介護の現場から 介護の現場から

デイサービスの機能訓練

自立に近づくための機能訓練

機能訓練とは、「日常動作に真似た運動を行なうことで、日常のことをスムーズにおこなうための訓練」をいいます。
ちなみに、よく聞かれるのが、「リハビリと機能訓練ってどう違うの?」というお話。一般的には下記の考え方で区別しています。

・「リハビリ」…常勤の医師や作業療法士・理学療法士など専門職のスタッフが携わる訓練。老人保健施設やデイケアでの訓練がリハビリにあたる。
・「機能訓練」…専門職がいなくても行なえる、広い意味での訓練。

デイサービスの機能訓練ではタオル・棒を使った体操でADL(日常生活動作)を意識したトレーニングを行なったり、家事の訓練、話したり聞いたりといったコミュニケーションの訓練を行ないます。利用者ひとりひとりに合ったメニューを作り、無理なく訓練に励んでもらうのが施設の役目です。

機能訓練指導員のお仕事

老人ホームやデイサービスに1人以上の配置が義務付けられている、機能訓練指導員。機能訓練指導員になるためには、下のいずれかの資格が必要となります。

CHECK!機能訓練指導員に必要な資格
(1)理学療法士 (2)作業療法士 (3)言語聴覚士 (4)看護師(正・准) (5)柔道整復師 (6)あん摩マッサージ指圧師 のいずれか

機能訓練指導員の仕事内容は、その名のとおり利用者に適切な機能訓練を行なうこと。個人に合ったトレーニングメニュー(通所介護計画)を作り、利用者やご家族と相談して、無理なく訓練をしていきます。また定期的に利用者の体力測定を行い、その結果を見ながらトレーニングに調整を加えます。利用者の状態を見ながら、計画的に、かつ柔軟さをもってトレーニングを行なうことが大切ですね。

利用者とのカウンセリングも大事

「入浴の時に転倒が心配で、入浴することが億劫」「あごを鍛えて、しっかりご飯を食べられるようになりたい!」
利用者が施設を利用するにあたり、スタッフはさまざまな悩みや期待をお伺いして、それを元に介護計画を練っていきます。また、ご家族とのコミュニケーションもポイント。特に認知症の利用者の場合は、いつも生活を見守っているご家族の意見に耳を傾けることです。この最初のカウンセリングが、デイサービスを利用する上では大事なポイントになります。第一印象を大切にして、何でも意見を言ってもらえるような、あたたかい雰囲気のスタッフであることが望ましいですね。
また、機能訓練の間にも定期的にカウンセリングや体力測定をおこない、調整するところをきちんと調整していくなど、臨機応変な対応が必要です。

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